一般人の徒然

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【受験】偏差値とは? 2分で学ぶ偏差値の正しい見かた

 

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受験生が大好きで大嫌いな三大ワード。

「判定」「センター8割」そして「偏差値」

 

偏差値って平たく言えば自分の学力及び受験校の難易度を示す指標のことですが、偏差値の正しい見かたはご存知でしょうか?

 

今後の志望校選定や学習目標を決定づける上で大切になってくる偏差値。その概要を出来る限り2分で読めるようにまとめてみました。

30秒で理解したい人は『まとめ』まで飛ばしちゃってください。

 

 

【目次】

 

 

 

偏差値の定義

かたっ苦しいですが、まずは定義の確認から始めましょう。

はい、こちら!

 

\begin{align*}
  \mbox{偏差値} =
  \frac{10\times(\mbox{自分の点数-平均点})}{\mbox{標準偏差}}+50
\end{align*}

 

標準偏差”とは点数の散らばり具合のことで、個々の点数がバラけてるほど標準偏差は大きくなり、平均点付近に集中するほど小さくなります。

 

数式の意味を超ざっくり考えると、

「平均点からの自分の距離を表したものが偏差値」

って感じです。

 

ちなみに標準偏差が仮に7だとすると、7点毎に偏差値が10ずつ変化します。

例)標準偏差が9のとき

65点で偏差値53の場合、74点で偏差値63、47点で偏差値33

 

 

 

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大学の偏差値の見かた

まずは大学の偏差値の見かたを考えていきましょう。

ここで注意しておきたいのは以下の3点。

  • 文系・理系の違い
  • 国公立・私立の違い
  • 模試(予備校)毎の違い

 

 

文系・理系

比較的文系学部のほうが偏差値が高くでる傾向があります。

医学部医学科と法学部の偏差値が同じという現象がよくありますよね。

 

その理由は単純明快で、文系のほうが勉強が苦手な層が多いから。

 

「勉強が苦手だから文系にするわー」

って人は自分の周りでも結構いましたが、

「理系にするわー」

って人はあまりいませんでした。

 

その結果文系学部のほうが相対的に偏差値が高く出やすくなるというわけです。

体感ですけど、入学者の学力を揃えるならば (理系の偏差値) + 5 = (文系の偏差値) って感じ。

まあ文系学部と理系学部の偏差値比較なんて、志望校選びにおいては何の意味もありませんけどね。ただのトリビアです。

 

 

国立・私立

こちらは私立のほうが偏差値が高く出ます。

その理由は3つ考えられます。

  1. 私立は国公立の滑り止めで受ける人が多い。
  2. 科目数の差。
  3. (母集団が私立のみの場合)私立には学力が相当低い大学もある。

 

(1)

より上位の学力を持つ人間が滑り止めとして私立を受験し、合格していくので偏差値は必然的に高くなります。ただし蹴られることも多く、枠を大きく上回る人数を合格させるのも私立の特徴なので、偏差値が全然足りてないと思ってても案外受かったりします。

 

(2)

私立専願の受験者は基本3教科、あるいはそれ以下の教科数を集中的に勉強して受験します(国公立は基本5教科7科目)。

その結果、私立は各教科の合格ラインが高くなるため、偏差値が高く出ます。

 

(3)

たまに私立大のみで偏差値を算出しているものもあります。その場合、先程の文系・理系比較と同じことが言えます。

国公立は下位の大学と言っても学力保証はされています。しかし、私立大は学力の高い大学も多く存在する一方で低い大学も多く存在しています。その結果、私立大でも入試難易度が上位国公立レベルのものは、べらぼうに高い偏差値になってしまうというわけですね。

 

レベルを揃えると、 (私立の偏差値) + 5〜10 = (国公立の偏差値)

と言ったところでしょうか。(3)以外ではなんの意味もない数式ですが。

 

 

模試

さあ最後は当ブログが大好きな模試です。

模試によっても受験者の学力層が異なるため、同じ大学学部でもA判定に必要な偏差値が変わってきます。

顕著なのが、駿台全国模試とベネッセの進研模試

駿台全国模試は超難関大志望のトップ層受験者が多いため、偏差値が低く出ます。

その一方で多くの公立高校で実施されている進研模試では、難関大でA判定をとるためには高偏差値が要求されます。

 

 

 

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偏差値の差

「40点を70点にするよりも、80点を90点にするほうが難しい」

的な話を聞いたことはないでしょうか?

それと一緒で偏差値も高くなればなるほど上げるのが困難になっていきます

 

河合塾の偏差値表を見ると、

東京大 理1 (67.5)

京都大 理 (65.0)

富山大 理 (52.5)

島根大 総合理工 (50.0)

となっています。

 

東京大と京都大、富山大と島根大は同じ2.5の差ですが、65.0から67.5に偏差値を上げるのと、50.0から52.5に偏差値を上げるのとでは前者のほうが明らかに難しいでしょう。

つまり

「上位の偏差値になればなるほど、数値以上の学力差がある」

ということです。

同じ母集団で偏差値を比較しても内部には目には見えない差がある・・・。

あー、ややこしい。

 

 

 

まとめ

結局のところ、偏差値は入学難易度を正確には表していません。

ただし、以下のことを知っていればある程度の指標として利用することも可能です。

  • 偏差値で状況を分析する際は、その偏差値の母集団を意識する。
  • 文-理、国公立-私立間での偏差値比較は無駄。
  • 上の偏差値になればなるほど、数値以上の難易度差がある。

これさえ意識していれば、ある程度の入学難易度を測ることができます。

 

本当に正しい入学難易度を知りたい場合は、その大学の入試問題の難易度をチェックして、合格最低点を確認するのが一番です。

 

あまり偏差値には囚われすぎず、あくまで「その母集団における、現在の学力を測るもの」と割り切って付き合っていくのがベストなのかなー、と思います。